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「命の水を守れ!」発刊に寄せて

「命の水を守れ!」発刊に寄せて

北九州市水道局給水部長
原 利夫

阪神淡路大震災が発生して、はや 14 年が経過しました。震災では 4 千5百余人の貴重な生命が失われ、上水道では最大約130万戸の断水が発生しました。 

私は震災直後の混乱が多少落ち着いた2月上旬、応急給水隊の第3班として神戸市水道局垂水センターを拠点に、雪が舞う寒い冬での応急給水活動に参加しました。 
今でも忘れられないのは、手にやかんやペットボトルを持ち、長時間並んでいるにもかかわらず、苦情も言わない被災した市民からの言葉です。

「寒い中、ありがとう」
「遠いところからの応援、ありがとうございます」 

暖かい感謝の言葉に、逆に我々が勇気づけられました。 また、もう一つ印象に残っていることは、頻発する余震のなか、ひっきりなしにかかってくる市民からの電話に奮闘する神戸市職員の姿です。 これらの体験は我々がたずさわる水道事業が如何に市民生活に深く関わっているかを、改めて認識する良い経験でありました。 

北九州市では阪神淡路大震災のような災害は起こりにくいと言われていますが、いざという時への備えは必要です。 

本市水道局では、経年劣化した管路の更新事業に積極的に取り組むと共に、バックアップ機能を強化するため、東西連絡管などにより3つの基幹浄水場を結ぶ水道トライアングル構想の推進や、配水ブロック間の連絡管整備に取り組んでいます。 
また、本市と福岡都市圏において、緊急時に水の相互融通を行う北部福岡緊急連絡管を、平 成 22 年度の運用を目指して整備しています。 

阪神淡路大震災以後も全国各地で大規模な地震が頻発していることから、これらを教訓にして、本市は今後も事故や災害に強い水道を作っていく計画です。 

北九州管工事協同組合は、北九州市水道局と防災協定を締結しており、災害時には市民生活や企業の社会活動を守る実働部隊としての役割を 期待されています。 

阪神淡路大震災時に示された、その組織力、技術力を今後も継続され、遺憾なく発揮されることを望みます。
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北九州管工事協同組合
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