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巻頭言

巻頭言

北九州管工事協同組合
理事長 縄田清高

北九州管工事協同組合は昭和三十六年七月に設立され、以来たゆまぬ活動を積み重ねて半世紀を迎えようとしています。その間、種々の困難に遭いながら組合員の努力と協力によって乗り越え、今日に至りました。

しかし、平成七年、水道法の改正による規制緩和政策に舵がきられた時期以来、過当競争ともいえる状況が生まれ、組合員各社は健全経営を保つことさえ困難な時代になってきております。組合員の減少も続きます。このような管工事業界の厳しい環境に、今回の米国サブプライム問題に発する経済不況が拍車を掛けようとしています。

改めて平成七年の規制緩和時を振り返りますと、当時の日本はバブルがはじけた後で、現況に似た厳しい経済状況の下にありました。「阪神淡路大震災」が発生したのは奇しくも規制緩和のあったその年でした。

大地震の発生を知り、救援要請を受けた北九州管工事協同組合の当時のメンバーは、時をおかずに立ち上がりました。
資材がない、工具も十分でない、時間がない、人手も足りない-。極めて困難な状況の中で、阪神淡路大震災の被災地に派遣された北九州管工事協同組合の組合員たちは、一日も早く「清潔な水」を被災地に供給したいと時を忘れ、培ってきた技術とあらん限りの知恵を絞って救援、復旧活動に取り組みました。
その仕事ぶりは、〝人の和〟による効率的な作業、〝確かな技術〟による的確で鮮やかな仕上げによって示され、神戸市民からは熱い感謝の言葉を次々といただき、神戸水道局からはお礼と賞賛を得て、今も当時を知る人の語り草になっております。

この本は大地震発生から支援要請、活動の様子、施設復旧隊の撤収までの軌跡ですが、縁の下で重要な役目を果たした管工事組合の存在を改めて認識させるものです。そして、若い組合員の皆さんには諸先輩たちの苦闘の跡をたどり、管工事にかける「誇り」と「心意気」、「技」を汲み取っていただきたいと希望します。

北九州管工事協同組合は、組合員の長期的な健全経営を目指すと同時に、北九州市民に清潔な水を安定して供給するために、管工事業界にあって存在価値のある団体になるべく今後も努力を続ける覚悟でございます。
また、この本の作成作業を通して、いつ起こるか分からぬ緊急、非常時に備えて日頃から準備をする重要さを思いました。それには優れた技術力と強い組織力の大切さを実感しました、私どもの心からの願いをお汲み取りいただければ望外の喜びでございます。

平成21年4月
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